日本で作られるお茶はほとんどが緑茶です。
栽培と製法の過程が異なることにより、さまざまな種類に分かれます。
その中から代表的なものをご紹介します。
●玉露
最高級のお茶で、茶摘みの2週間ほど前から茶園をよしずなどで覆い、直射日光や風、夜露から葉を守る「覆下園」で摘まれた若い葉を蒸気で蒸し、これをもみながら乾燥させて作ります。まろやかな味と香りが特徴です。
●煎茶
緑茶の代表的なもので、太陽を一杯に浴びて育った葉を蒸気で蒸し、もみながら乾燥させます。さっぱりとした風味と香りがあり、甘味と渋みが程よくバランスを保っているものが上質の煎茶です。
●茎茶
茶葉ではなく茎だけを集めて作られたお茶で、折、折物と呼ばれることもあります。特に玉露の選別の時に出る茎の部分は「雁がね」と呼ばれ、独特の風味で珍重されています。
●抹茶
玉露と同じく覆下園で栽培された葉を蒸した後、もまずにそのまま乾燥させて作られるてん茶を石臼でひいて粉にしたものです。抹茶には薄茶と濃茶があり、味にやや渋みのある物は薄茶専用となり、甘さと香りの強い高級品は主に濃茶に使われます。
●番茶
番茶とは特定の種類のことではなく、玉露、煎茶、抹茶以外はすべて番茶の範ちゅうに入ります。煎茶などの加工工程で除かれる大きな葉や茎、粉や芽の他、二番茶、三番茶が番茶の材料です。独特の素朴な味わいがあります。
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