お茶の味や香りに深く関わり、体にとっても大切な成分をいくつかご紹介します。
●カフェイン
茶の有効成分で、苦味があり、神経系統を刺激して精神の働きを活発にします。カフェインの含有量が茶の品質を決定するといわれ、抹茶には5%、玉露4%、煎茶には3%ほど含まれ、番茶には少ししか含まれていません。熱によく溶けるので、抹茶や玉露などカフェインを多く含むものに熱湯を用いると、必要以上に苦くなってしまいます。
●タンニン(カテキン)
渋味の成分で、煎茶、玉露、抹茶、番茶の順に多く含まれます。タンニンには瞬時敵収斂作用があり、「茶腹」は、タンニンが胃壁を収縮させる作用によるものです。しかし、同時に消化作用も妨げるので、食前食後には、タンニンの少ない番茶やほうじ茶が適しています。
●ビタミン類
一日に必要なビタミン類の多くは、お茶から得ているといわれています。
ビタミンA、B、Cは煎茶に多く、ビタミンDは番茶に多く含まれます。
●葉緑素
葉緑素は、玉露などの覆下茶に多く含まれます。主成分は鉄分で、血液の成分と共通しているところから、血液の増加に役立っています。
●アミノ酸
茶の甘味となる成分でテアニン・グルタミン酸など、約30種からなります。成分率は茶により異なりますが、玉露にはこれが多く含まれます。
●芳香性揮発油
茶の香りとなる成分で、約170種のものがごく少量ずつ含まれています。これらの成分の配合により、各種固有の香りが生まれます。
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